category書評

町長選挙/奥田英朗

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町長

内容(「BOOK」データベースより)
町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。そこは住民の勢力を二分する町長選挙の真っ最中で、なんとか伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの攻勢に、さすがの伊良部も圧倒されて…なんと引きこもりに!?泣く子も黙る伊良部の暴走が止まらない、絶好調シリーズ第3弾。

待ちに待ったシリーズ第3弾の文庫版です。
でも、前作に比べると若干物足りない感じでした。
相変わらずテンポはよく、面白くはあるんですけどね。

特に最初の2話は明確にモデルがわかり、ページもどんどん進んで引き込まれました。
ですが、逆に表題作で失速。
後半は中だるみな感が否めません。

期待していた分、ちょっと残念です。
というか改めて前作を読みたくなりました。
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ゲームの名は誘拐/東野圭吾

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【あらすじ】
敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。“ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー。

DS版ドラクエ5をやっていた影響もあり、すっかり止まっていた読書ですが、久々に一冊読み終えました。
東野圭吾です。
というか最近東野圭吾しか読んでいない気もします。

この作品はg@meというタイトルで映画化もされているので、有名なのではないかと。
内容はタイトル通り、主人公がひょんなことから日星自動車(ニッサンでしょうねw)副社長令嬢と出会い、「誘拐」というゲームを警察と被害者相手に挑みます。

物語は主人公側の視点のみで描かれ、実際に警察が動いているのか、被害者である日星自動車副社長はどのような行動を取っているのかは殆ど語られないままで進行。
まるで自分自身も共犯者の独りであるかのように、終始スリリングな展開を楽しめます。

そして後半にはまさかのどんでん返しが。
長過ぎず、短過ぎず、物語としても良く出来ています。
最後は結局どうなったのかよくわかんないですがw、あれはあれで良いのかな、と。

オススメです。
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パラレルワールド・ラブストーリー/東野 圭吾

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内容(「BOOK」データベースより)
親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。

あらすじにも書いてありますが、この主人公は最低です。
東野圭吾の作品史上、一番嫌いな主人公かも。
自分の本能のままに動く。
ある意味「リアル」なのかもしれませんが、個人的には受け入れ難いですね。

軟式テニスをやっていてもダメですw。
体の良い言い訳を作って好き勝手やっているだけなんじゃないかと。
というか、これって書評じゃないですね。
感想かなあ。

それに対して、もう1人の男は素晴らしいんですよ。
まあ、途中あまり素晴らしくない部分もあるんですが、最後にドカンときます。
わかって頂けるんじゃないかと。

でも主人公も最低ですが、ヒロインも何だかあまり好きではありません。
はっきりしないと思いきや、何だかんだで主人公を受け入れてしまっている。
冒頭を読むとそれでも良いんじゃないかという気にもなりますが・・・。

ところでこの小説は、例の夜勤中にずっと読んでいましたw。
それまでは100ページぐらいまでしか進んでいなかったのに、夜勤中に300ページ以上読んで読破しました。
余談ですが。

そういえば、この小説も脳機能や記憶が題材になっています。
期せずして、前回読んだ「変身」と同じような作品を読んでしまいました。
でも、これは運命!?という訳でも無さそうですw。
知り合いに面白いと言われて読んでみたこの作品ですが、あまり自分好みではないですね。
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変身/東野圭吾

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出版社 / 著者からの内容紹介
世界初の脳移植手術を受けた平凡な男を待ちうけていた過酷な運命の悪戯!
脳移植を受けた男の自己崩壊の悲劇。

平凡な青年・成瀬純一をある日突然、不慮の事故が襲った。そして彼の頭に世界初の脳移植手術が行われた。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを、自分ではどうしようもない。自己崩壊の恐怖に駆られた純一は自分に移植された脳の持ち主(ドナー)の正体を突き止める。

内容紹介の誤字脱字の多さに、まずびっくりですw。
もともとが理系の東野圭吾。
科学的な題材の話も幾つかありますが、今回は脳移植です。

専門的な言葉が多く出ながら、それを苦痛にさせない話の進め方はお見事です。
引越しを考えていた主人公が、不動産屋で物件を探している最中、突如表れた銃を持った強盗。
凍りつく空気と人々の中、事情を知らずに飛び出した少女を庇って撃たれた主人公は、脳の一部を損傷してしまいます。

しかし奇跡的な確率で移植可能な脳が見付かり手術が実行される・・・という内容なんですが、いきなり少しネタバレを。
結局予め紹介されていたドナーではなく、実は主人公を撃った犯人の脳が移植されていたんです。
ドナーの適合率って、肉親でも二分の一か四分の一。
赤の他人だったら、数千、数万分の一だという話を聞きました。

それなのに、最初に知らされていたドナーも、実際に移植されていた犯人の脳もバッチリ適合していたというのは・・・物語ですねw。
最初に知らされていたドナーは完全にカモフラージュだったって言っちゃえば良かったのに。
あと読み進めていく内に、何だか「アルジャーノンに花束を」思い出しました。

段々主人公の言葉遣いや思考が変わっていくという。
でも話の流れに合わせて少しずつ「変身」していく様の表現は流石でした。
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螢・納屋を焼く・その他の短編/村上 春樹

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内容(「BOOK」データベースより)
秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった…。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。

久々の書評です。
通勤が短くなったせいだけではないでしょうが、最近はあまり小説を読まなくなりました。
おかげで、こんな短編集にすら相当時間がかかる始末。

村上春樹です。
別に春樹ニストになった訳では無くw、この本は職場の人に貰いました。
一回読んで、後は売るだけなので良かったらどうぞ、ということだったので。

この本には7つの短編が収められているんですが、「蛍」という話は本をくれた人も言っていたんですが、そのまんま「ノルウェイの森」の文章が出てくるんです。
読みながら「村上春樹は何てテキトーなやつなんだ」と思っていましたが、調べてみると「蛍」が先に書かれていて、それを膨らませる形でノルウェイの森が出来たんですね。

それなら納得ですが、それでもノルウェイの森を読んでしまった後では読む価値の無い短編です。
それ以外の話は中々興味深いものもありました。
特に「納屋を焼く」は印象に残っています。
男2人と女1人の不思議な三角関係?の話なんですが、男2人きりで話していた時に突然片方が「自分はたまに誰かの納屋を焼く」という話をするんです。

それで今度焼く予定の納屋は、その話をされた男の家の近くだと言われ、話をされた男が納屋が焼かれる様子を見る為に近くの納屋を監視し続けるというような内容でした。
これは全編通してですが、裏にある意味を掴み切れずに読後もなんだかもやもやが残りました。
自分の読解力も落ちたなあ・・・。

でも調べたところではこの「納屋を焼く」という話も「ダンスダンスダンス」という小説の原作かもしれないということだったので、機会があればそれも読んでみたいですね。
本は薄く、短編なので気負わずに読めました。
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